2018.10.8
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税金

個人事業主なら、ホワイトゾーンの節税テクニックを活用しよう

(写真=Brasil Creativo/Shutterstock.com)
(写真=Brasil Creativo/Shutterstock.com)
節税の手段がほとんどないサラリーマンから見ると、個人事業主は「経費使い放題、節税し放題」というイメージがあるかもしれません。当然のことながらこれは誤解です。多くの個人事業主はきちんと法律の枠内で節税をしています。ただ、確定申告の際に用意されている「仕組み」を、余すことなく利用できているかというと疑問があります。そこで今回は、個人事業主が節税に利用できる仕組みについてご紹介します。

所得税の仕組みを理解しよう

所得税の仕組みは複雑です。単純に収入金額が判明すれば、税額が確定されるわけではありません。以下がそのプロセスで、これが理解できると、節税の切り口の大きなヒントになります。

所得金額 = 収入金額 - 収入から差し引かれる金額(必要経費) ・・・ ①
課税所得金額 = 所得金額 - 所得控除額 ・・・ ②
所得税額 = 課税所得税額 × 所得税の税率 ・・・③
基準所得税額 = 所得税額 - 所得税額から差引かれる金額(税額控除) ・・・ ④
所得税及び復興特別所得税 = 基準所得税額 × (1 + 0.021) ・・・ ⑤
所得税及び復興特別所得税の申告納税額
 = 所得税及び復興特別所得税 - 源泉徴収税額 ・・・⑥

①の式中にある「収入から差し引かれる金額」とは、個人事業主の事業に係る必要経費です。
⑤の式中に「0.021」とあるのは、復興特別所得税に関する税率です。
最終的な所得税額は⑥で計算されます。

節税の初手は「経費化」

個人事業主の所得税は前述①式の通り、収入でなく所得に課税されます。したがって節税の初手は、事業所得の金額を低くすることがポイントとなります。

事業所得の金額を決定する最も大きな要因は「必要経費」です。必要経費に算入できるのは、次に該当するものです。 

①総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額 
②その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額

仕入などの売上原価は、必要経費への算入を失念することはないと思われますが、交通費や手土産代のように、後回ししやすい経費は、正確に計上するように注意しましょう。小まめな記帳が、必要経費への算入漏れを防止します。

適切に必要経費を積み上げていくことで、所得金額は低減させられます。算入漏れをなくすようにしつつ、使用した金額が適切に費用として計上されているかについてもチェックしましょう。また、月毎の記録を見直すことも必要経費の適正化と積み上げにつながります。

所得控除できる経費のあれこれ

所得金額にただ税率が乗じられて所得税が決定するわけではありません。前述の②式に示すように、所得金額から所得控除に相当する金額を差し引して課税所得金額を算定します。

個人事業主において、所得控除の対象となる費目は14項目あります。これらを有効に使用することで高い節税効果が得られます。この14項目は国税庁ホームページに記載されていますが、その中でも特に個人事業主に有効な所得控除は次の3項目です。

・医療費控除
医療費控除は、確定申告の際に、しばしば話題になる所得控除です。病院などの医療機関からの領収書だけでなく、薬局から花粉症薬などの医薬品を購入した場合にも、医療控除の対象になりますので、こまめに保管・記録してくことが重要です。

・社会保険料控除
社会保険料というと国民健康保険料や国民年金を思い浮かべますが、これは個人事業主本人の掛金だけでなく、生計を一にする家族であれば社会保険料に算入できます。また、個人年金の場合は最高4万円までの控除しかありませんが、国民年金基金や確定拠出年金に加入していれば、月額6万8,000円まで社会保険料に算入できます。

個人事業主が行う確定申告では、節税に有効で資産形成に役立つ仕組みが色々とあります。これらを適正に用いることでホワイトゾーンでの節税が可能です。個人事業主の方々は、これらの仕組みをまだ十分に使い切っていないケースも多々見受けられます。ぜひ本稿を参考に、節税に役立ててください。
 

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