2018.8.21
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税金

確定拠出年金のiDeCo(イデコ)で節税!?

(写真=Faizal Ramli/Shutterstock.com)
(写真=Faizal Ramli/Shutterstock.com)
老後資金として年金は欠かせません。厚生労働省の報告書によれば、平均年金支給額は国民年金で月額5万5千円。厚生年金で14万7千円です。しかし、老後の夫婦世帯が毎月の生活で必要な金額は最低でも20万円といわれています。

現在でさえ老後の生活費が足りない状況であるにも関わらず、今年の4月には、さらに追い討ちをかけるようなニュースが伝えられました。

それは財務省がその受給開始年齢を現在の65歳から68歳に引き上げる検討を始めたというものです。国民の間に公的年金制度に対する不安が広がっています。しかし、それらの不安を払拭するために登場したのが個人型の確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」です。本稿では個人型確定拠出年金のiDeCoについてお伝えします。

「iDeCo」とは

個人型確定拠出年金は英語で「indivisual-type Defined Contribution pension plan」と言います。「indivisual-type」の「i」、「Defined」の2文字「De」、「Contribution」の2文字「Co」を取って「iDeCo」という愛称が生まれました。

日本の年金制度は「3階建て」といわれます。1階部分は20歳以上の全国民が加入する「国民年金」。2階部分は、会社員や公務員などが加入する「厚生年金」と自営業者が加入する「国民年金基金」。そして、3階部分は、従業員を対象に企業が独自に運営する「確定給付企業年金」です。

この従来の年金制度に加えて、2001年に登場したのが、将来の給付額が運用成績で決まる確定拠出年金(日本版401k)です。個人や企業といった加入者が、毎月掛金を積み立てて、あらかじめ用意された金融商品の中から運用先を自分で選びます。そして60歳以降に運用成果を年金、または一時金の形で受け取ります。

iDeCoは、この3階建ての部分に当たります。個人事業主、会社員、専業主婦など、それぞれの社会保険の加入状況で異なりますが、月額1.2万円~6.8万円の範囲で、非常に有利な税優遇措置を受けながら資産運用が行えます。以前は自営業者や勤務先に企業年金がない会社員などに限られていましたが、公務員、専業主婦・主夫なども利用できるようになり、加入者数は着実に増えて、この3月には85万人を超えました。

税優遇措置が最大の魅力

iDeCoを利用する上での最大のメリットは、税制上の優遇措置です。掛金の拠出時、運用中、給付時、常に優遇措置が受けられます。拠出時は毎月の掛金が全額、所得控除の対象となります。そのため、所得税と住民税が軽減されます。運用中は利息や配当金、売却益などが、NISAと同じように全額非課税となり、それをそのまま運用資金に回せるので、複利効果が得られます。

そして給付時は、年金で受け取る場合、公的年金等控除の対象となります。一時金払いで受け取る場合は、退職所得控除の対象になります。つまり、いずれの場合でも所得税と住民税が軽減されるのです。なお、iDeCoは一般的な投資信託と比較してもコストが安く、手数料ゼロのものが多い点もメリットでしょう。

iDeCoは自分でポートフォリオが選べる

iDeCoは自分で金融商品を選んで運用します。自由に目標利回りを設定し、ポートフォリオが組めるのです。3%、5%、10%など、目標とする利回りは人によって異なります。運用を開始する年齢、最終的に必要とする金額で、ポートフォリオの中身は変わります。

当然のことながら、運用期間が長くなれば長くなるほど、無理をする必要がなくなり、リスクも低くなります。35歳から始めた人と、45歳から始めた人の間には、運用期間にして10年の違いがあります。同じ金額の収益を得ようとすれば、より大きなリターンが得られる金融商品を組み込む必要がありますが、その分のリスクも高くなりがちです。そのため銀行預金、国債、投資信託、J-REIT、海外大型株、できるだけ多くの選択肢から、分散してポートフォリオが組める金融機関で口座を開設することをお勧めします。

節税効果による高い利回り

自分で目標利回りを実現するための金融商品が選べる上に、税の優遇措置が受けられるため、そうした節税額も考慮すると、iDeCoの実質利回りが30%を超えている人もいます。現在の銀行の定期預金の金利が1%だとして、毎月2万円を25年間積み立てるつもりなら、あなたはどちらを選びますか?答えは聞くまでもないでしょう。ただし、良いことばかりに聞こえるiDeCoですが、注意しなければならない点もあります。まず、元本割れのリスクがあるということです。自らの責任で金融商品を選び、運用しますから、当然、運用成績も自己責任となります。

また、60歳になるまで、原則的にiDeCoは途中解約ができません。つまり、その間はお金を引き出せないのです。掛金拠出の休止や金額変更は年1回まで可能ですが、逆に、掛金が高すぎて生活に支障が出ないように、無理のない範囲の掛金を設定する必要があります。

今、多くの人たちが足りなくなる公的年金に大きな不安を持っています。だからこそ、iDeCoなどを利用して、資産形成しておくことが重要になります。自分の老後の安心は自分で備えなければなりません。長期的な視点に立って、自分に合ったiDeCoの利用方法を見つけてください。

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