2019.1.4
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不動産投資

マンション経営の第一歩は必要経費を知ること

(写真=tommaso79/Shutterstock.com)
(写真=tommaso79/Shutterstock.com)
マンション経営を始めたら、確定申告が必要になります。この確定申告に付き物なのが「必要経費」です。マンション経営における必要経費とは「不動産収入を得るための費用」のことですが、具体的にはどういうものなのでしょうか?今回はマンション経営における必要経費について考えてみます。

不動産所得とは?

まず、不動産所得について説明します。一般的に不動産投資というと、マンションやアパートを購入、賃貸して、その賃料収入を得る投資のことです。しかし、この賃料収入がそのまま不動産所得になるわけではありません。不動産所得は以下のように算定されます。

 不動産所得 = 家賃収入 - 必要経費

「家賃収入」以外に下記のものが収入に含まれます。
①名義書換料、承諾料、更新料又は頭金などの名目で受領するもの
②敷金や保証金などのうち、返還を要しないもの
③共益費などの名目で受け取る電気代、水道代や掃除代など

不動産所得における必要経費

不動産投資で得られる総収入から必要経費を控除した額が不動産所得となり、この不動産所得をもとに所得税が算出されます。不動産投資のパフォーマンスを左右するのは、お金の「入口(総収入)」と「出口(必要経費)」なのです。不動産投資家はこの「入口」を大きくすることに注力し、出口をなるべく小さくすることに努めます。

冒頭で触れたとおり、必要経費は「不動産収入を得るために要した費用」であり、家事用の費用とは明確に分けなければなりません。青色申告決算書(不動産所得用)より、必要経費と認められる費目の例を以下に示します。

・租税公課:土地と建物に対する固定資産税と都市計画税です。さらに、登録免許税や不動産取得税も対象となります。
・損害保険料:対象不動産にかかる火災保険・地震保険や、上階の水漏れで階下が被害を受けた場合の施設賠償責任保険などです。
・修繕費:マンションの修理や補修に要した費用です。
・減価償却費:(後述)
・借入金利子:ローン返済時の利子は必要経費となります。尚、借入金元本は必要経費に算入できませんのでご注意ください。
・地代家賃
・給料賃金
・その他

減価償却費は支出の無い経費

前述にて、必要経費に算入可能な費目の例を示しましたが、その中に「減価償却費」という費目があります。これはどういったものなのでしょうか。

例えば、新築マンションを3,500万円で購入したとします。この場合、初年度にこの金額を経費として全額計上することは収支決算の上で適切でしょうか?

マンションなどの新築物件は、購入した後、賃貸物件として数十年間は活躍します。そのため、会計処理の上では、この長期の使用期間にわたって経費化することが適切とされます。このように建物の購入価格を複数年に分散して経費とする操作を「減価償却」といいます。そして、減価償却によって得られた費用が減価償却費となるのです。

初年度に購入した建物や付帯設備の購入価格を、会計上、所定の期間(法定耐用年数)にわたって経費化するため、2年目以降は実際の支出のない経費となります。

借入金の利子

不動産投資の借入金の「利子」は必要経費に算入できますが、「元本部分」は必要経費化できません。一方、不動産投資の初期段階では、登記費用や登録免許税などがかかりますが、これらの影響で不動産所得が赤字となるケースがあります。この場合、建物部分の借入ならば借入金の利子は全額経費算入が可能ですが、土地の取得にかかる借入金の利子は経費に計上できないので注意しましょう。

マンション経営にあたって、最初に融資を受ける人はたくさんいますが、物件の売買契約書に金額を記載する際には、土地と建物の金額を分離して適正な範囲で建物の購入額を大きくすることをお勧めします。例えば自己資金が多いのであれば、マンションの土地は自己資金によって賄い、建物はローンで購入するといったやり方もあるでしょう。自己資金を土地に回すことで、借入は建物だけになり、利子は不動産所得の黒字・赤字にかかわらず全て経費化できるためです。

必要経費はマンション経営の要

株式投資などであれば特定口座で源泉徴収を行えば、譲渡益や配当益が源泉徴収されて税務が終了します。しかし不動産投資は、税金についてもしっかり学ぶことで大きなメリット享受できます。とくに税金について大きく影響を与えるものが必要経費です。適正・適格に必要経費を計上してくことが投資パフォーマンスを向上させるでしょう。
 
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