2018.11.8
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不動産投資

資産運用する際、不動産をポートフォリオに組み入れるメリット

(写真=Solis Images/Shutterstock.com)
(写真=Solis Images/Shutterstock.com)
貯蓄だけでは将来の不安が拭えない現代、お金に対する人々の意識は「貯蓄」から「資産運用」へと変わりつつあります。その方法はさまざまで、上場株や投資信託を購入する方法もありますし、賃貸用にマンションを所有するマンション経営もあります。自ら働かなくても得られる収入のことを、「不労所得」と呼びますが、資産運用は「お金がお金を生み出す」行為であり、まさに不労所得の代表格といえるでしょう。

政府は2014年から、毎年一定金額の範囲内で購入した金融商品から得られる利益が非課税になる「NISA(ニーサ)」を導入し、個人の資産形成をサポートするようになりました。これにより、多くの人たちは資産運用の重要性に気が付き始めています。そこで今回は資産運用の種類や特徴、その中で不動産が果たす役割について考えてみたいと思います。

資産運用の基本は分散投資

資産運用の基本に分散投資という考え方があります。分散投資とは、投資対象を多様化させて、資産全体で価格変動リスクを低減し、良い運用成績をあげようとするものです。投資対象となる資産には、株式、投資信託、国債、社債、FX(外国為替証拠金取引)、不動産など、さまざまな種類があり、それぞれでリスクとリターンが異なります。例えば、価値が上昇している資産に集中的に投資すれば、最も効率良く資産を最大化できますが、価値が急速に下落すれば、資産も急速に目減りします。

投資の格言に、「卵はひとつのカゴに盛るな」というものがあります。これは卵をひとつのカゴで運ぶと、落とした時に全部割れてしまうという意味です。そうならないようにするために、複数のカゴに分けて運ぶ必要があることを諭しています。資産運用もこれと同じです。異なる値動き・異なるリスクとリターンの資産を組み合わせることで、資産全体の価値の変動を緩やかなものにして、リスクを低減しようというわけです。

分散投資の具体的な方法は4つです。
①「地域分散」
日本国内にのみ投資するのではなく、複数国の外国株式や国債、為替、不動産などに投資します。
②「資産分散」
株式や国債、為替、不動産など、種類の異なる複数の資産に投資します。
③「通貨分散」
日本円だけの投資ではなく、ドルやユーロなどの外国為替建てで投資します。
④「時間分散」
資産を一度にすべて購入するのではなく、積立形式による定期的な投資により、資産の購入時期を分散します。

まず、自分がどの程度の収益を上げたいのか、目標リターンを設定し、その目標を達成するために、どの程度のリスクが取れるのかを決めます。その目標リターンとリスク許容度に合わせて、資産配分を決めるのです。これをアセットアロケーションといいます。例えば、「国内株30%、外国株30%、国債10%、国内不動産30%」という資産配分にしたとしましょう。このアセットアロケーションでは、国内資産70%、海外資産30%に「地域分散」と「通貨分散」され、株式60%、債券10%、不動産30%に「資産分散」されたことになります。

自分に合った資産を選ぶ

投資対象となる資産の種類はさまざまです。異なる種類の代表的なものを以下に列挙します。

・株式
株式とは分割された企業の所有権のことで、業績が良ければ、株式数に応じて配当を受け取ることができます。上場銘柄は株式市場で自由に売買することができます。外国企業の株式も証券会社によっては購入可能です。

・投資信託
投資信託は運用会社が不特定多数の投資家から集めた資産を集め、専門家であるファンドマネジャーが選んだ国内外の株式や債券などさまざまな資産を組み合わせて運用します。日本では毎月分配金が出るタイプのものが人気です。

・FX(外国為替証拠金取引)
外貨投資のことで、外国為替は英語で"Foreign Exchange"というため、取引においてはそれぞれの頭文字を取ってFXと呼びます。FXでは例えば、1ドル100円のときにドルを購入し、1ドル110円になったら、ドルを売って円を買います。それにより、10円の利益が出ます。FXでは自己資金の25倍までの取引が可能であり、仮に100万円を投資した場合、2500万円まで取引が可能になります。FXは世界各国の政治、経済、社会などの影響を受けやすく、秒単位でレートが変化するため、ハイリスク・ハイリターンな取引といえるでしょう。

・不動産
不動産投資にはいくつかの方法があります。マンションやアパートなどを購入し、それを貸し出すことで家賃収入(インカムゲイン)を得ることが一般的です。投資にあたっては、ローンを組むことで少ない自己資金で不動産を購入でき、家賃収入をローン返済に充てながら運用することが可能です。また老後を見据えたライフプランニングの一環としての不動産投資もあります。ローンの完済を定年退職の年齢などに合わせることで、完済後は安定した家賃収入が得られるという仕組みがあります。また、この場合、物件購入後、家賃収入よりも少し多めのローン返済額に設定し、赤字分を損益通算します。これにより節税効果が生まれるため、余裕を持ったローンの返済が可能となります。

資産運用に不動産を組み入れるメリット

では、資産運用に不動産投資を組み入れることでどのようなメリットが得られるでしょうか。

不動産の最大のメリットは、経済状況が大きく変化して、株価が乱高下するようなときでも、その資産価値は安定し、毎月決まった金額の家賃収入が、長期間にわたって投資家にもたらされることにあります。投資対象となる不動産を担保にすることで、金融機関でローンが組めるため、自己資金よりもはるかに大きな投資が可能です。そして、ローン返済後には土地や建物といった現物資産が手元に残るのです。

現役引退後の生活を見据えるのであれば不動産投資は魅力的な投資対象といえます。ローンを組んだ時に加入する団体信用生命保険(団信)が生命保険の代わりにもなり、また、家賃収入は年金と同じような役割を果たします。もし仮に相続が発生したときには、不動産の相続税評価額は他の金融資産と異なり、低く評価されるので、節税効果を発揮します。このような特徴を持った資産は他にありません。

銀行にお金を預けていても、お金は増えません。しかし、銀行預金並みに資産価値が安定し、預金金利よりも高い利回りをもたらしてくれるのが不動産です。資産運用は早く始めて、長く続けることが重要だといいます。長期運用が前提の不動産こそ、まさにその中核を担う資産になるのではないでしょうか。
 

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