2018.9.13
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不動産投資

不動産投資を自己資金0で始めるときの注意点

(写真=Mentari Merah Studio/Shutterstock.com)
(写真=Mentari Merah Studio/Shutterstock.com)
不動産投資の特別な魅力の一つに「金融機関から資金が調達できる」という点が挙げられます。株式やFXなど、金融商品を取り扱う投資を行う際、金融機関から貸付を受けることはできません。しかし不動産投資は別です。ある程度、きちんとした定期的な収入があり、かつ物件が優良でさえあれば、自己資金が少なくとも物件の購入をすることが可能となります。

そのため、仮に自己資金がほとんどなくても、物件の購入を検討することも十分にできます。ただし、投資の原則として大きなリターンを狙うのであれば、リスクもそれに見合って大きくなります。そこで本稿では、仮に自己資金をゼロ円とした場合の注意点と、リスクを下げてリターンを得るための方法について考えてみます。

「自己資金ゼロ」の不動産投資が増えてきた背景

現在「自己資金ゼロ」の不動産投資が増えつつあります。その最も大きな理由として、日銀のマイナス金利政策を背景に、空前の低金利が続いていることにあります。

日銀がマイナス金利である場合、銀行も金利を抑えて貸出をしたがります。つまり、不動産の購入に向けて多額の融資を受けても、返済の負担が少なく済むのです。一昔前までは、不動産投資用ローンの金利が4%や5%という数字は珍しくありませんでした。しかし、最近では2%台が当たり前であり、条件が良い物件であれば、1%後半で融資を受けられることも少なくありません。そのため、自己資金0円のフルローンでも、返済リスクはそれほど高くないと言えます。

変動金利には十分な注意を

自己資金0円の不動産投資における最も大きなリスクは、返済リスクです。特に融資が変動金利の場合は、金利上昇でリスクが大きくなります。

例えば、3,000万円の物件を金利2%のフルローンで購入したとします。単純計算で、3,000万円を20年で返済しようとすると、毎月の返済額は15万1,765円です。一方、自己資金を2割(600万円)用意して、2,400万円を同じ条件で借りたとすれば、毎月の返済額は12万1,412円です。支払額に毎月約3万円の違いが出ます。

基本的に金融機関は完済できる見込みがあるからこそ融資を行います。しかし、変動金利の場合、最初の予想よりも金利が上昇するおそれがあります。毎月の返済額が増えたところで、病気やけがなどで思わぬ出費がかさんでしまったりすると、返済が滞る可能性も出てきてしまいます。

日本経済の現状から、当面の間、金利が急上昇することは考えにくいのですが、10年後、20年後は分かりません。経済状況がガラッと変わり、金利が上昇するかもしれません。返済リスクについては、十分に念頭に置いておく必要があります。

自己資金ゼロでもリスクを下げる方法は?

自己資金ゼロで不動産投資を行うメリットは、レバレッジを最大化できる点にあります。レバレッジを最大化すれば、極端な話、お金をほとんどかけずに収益を得られます。ただし、レバレッジが大きいということは、それだけ返済リスクが高いということでもあります。いくら優良物件であっても、引っ越しシーズンなどを考慮せず、すべての期間が完全に満室であると想定して物件を購入したら、当然思惑通りにはいかないでしょう。

では、自己資金ゼロであっても、リスクを下げてマンション経営をする方法はあるのでしょうか。そのために、まずは物件の購入に際してなるべく優良なものを選ぶことです。自分の財布を基準に考えるのではなく、あくまでも借り手が住みたくなるような立地と物件を購入するようにしなければなりません。家賃収入は返済の基本となるためです。なるべく部屋が埋まり、安定した返済プランが立てられるような立地を選ぶことは不可欠です。

次に大切なポイントは、長期的な目線を持つことです。購入後、なるべく早くローンを返したいという気持ちは誰もが理解できるところです。しかし返済期間は長ければ長いほど返済リスクは低くなります。自己資金が少ないのであれば、その分、返済期間を長めに設定し、35年や40年といった長期的な投資を行うように心がけましょう。もちろん返済の期間、大きなリターンを得ることにはつながりませんが、赤字が出た場合に損益通算をするなどして、コツコツと節税に励めるメリットがあります。そして最終的に物件を得ることで悠々自適の老後を送る。これを目標にすることで、自己資金がゼロであってもリスクを抑えた不動産投資が可能になると言えるはずです。

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