2019.10.30
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資産運用

生命保険の受取人は誰にする?範囲と手続きそして税金も要チェック

(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)
(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)
生命保険は、配偶者や子どもたちに生活費や学費などの苦労をさせないため、受取人に家族を指定するのが一般的です。保険の目的や家族構成によっては、受取人を誰にすればよいのか迷うかもしれません。また契約上、指定できるのかどうか疑問に思うこともあるのではないでしょうか。そこで今回は多くの保険会社に共通する生命保険の受取人に関するルールや法律の仕組みを紹介します。

受取人にできる人の範囲

一般的には配偶者と2親等以内の親族とされているですが、指定できる受取人の範囲などのルールは保険会社によって異なります。該当者がいない場合は他の人が受取人として認められることもあるでしょう。結婚届を出していない事実婚や、同性のパートナーの場合も保険会社によっては指定可能です。また保険会社によっては受取人を複数人に指定でき、金額の割合も自由に決められます。

それ以外の個人や法人は、原則的に指定できません。契約者が保険金目的の事件に巻き込まれないようにするためのルールといえるでしょう。受取人を特定の誰かにするのではなく「法定相続人」とすることもあります。その場合、亡くなった時点の配偶者と子ども(いなければ親、親もいなければ兄弟姉妹)に法定相続割合で配分されます。

受取人に不都合が生じたら変更を

受取人は契約後も変更することは可能です。離婚や受取人が亡くなったときなど変更が必要なときは、保険会社から必要書類を取り寄せて手続きをしてください。もし受取人が亡くなったときに変更手続きをしなかったら、その人の相続人が保険金を請求する権利を相続します。相続人が複数いる場合、金額は均等割りです。法定相続割合ではありません。

受取人はどんな手続きをすることになる?

保険契約を交わしたら受取人にそのことを伝えましょう。なぜなら保険金を受け取るためには、受取人から保険会社に連絡をしなければならないからです。担当者名や連絡先、保険の内容、保険証券の場所などを伝えておきましょう。受取人は保険会社の指示に従って請求手続きを行います。必要な添付書類は亡くなった人の住民票の除票や死亡診断書、受取人の戸籍抄本や印鑑証明などです。

複雑な手続きではありませんが、認知症にかかっていたり年齢が低かったりすると書類をそろえるのが難しいかもしれません。その場合は成年後見人や保護者などに代理してもらうことになります。

受取人を自分にすると所得税がかかる

受取人や契約者、被保険者の関係によって発生する税金の種類は異なります。特に相続税対策で加入する場合は注意が必要です。生命保険には「契約者」「受取人」「被保険者」の3者がいます。契約者は保険契約を交わし、保険料を支払う人です。被保険者に死亡や高度障害などの保険事故が発生すると、受取人に保険金が支払われます。

3者とは概念的なもので実際には契約者が被保険者を兼ねることが多い傾向です。この場合は相続税がかかります。民法上の相続財産ではありませんが、「みなし相続財産」とされ、「500万円×法定相続人の数」までは非課税です。契約者と被保険者、受取人がそれぞれに異なる人の場合、受取時にかかる税金は贈与税です。保険料の負担者は亡くなっていないので相続税にはなりません。

受取人が保険料を負担するケースでは所得税がかかります。受け取り方によって計算方法が異なり、一括の場合は一時所得、年金の場合は雑所得です。
 
<保険の契約関係とかかる税金>
契約者 被保険者 受取人 税金
A氏 A氏 B氏 相続税
A氏 B氏 C氏 贈与税
A氏 B氏 A氏 所得税

受取人は身近な親族であれば基本的に自由

受取人は基本的に配偶者や2親等以内の血族が対象となります。ただ契約後も変更することができるので状況が変わっても安心です。受取人がする請求手続きは難しくはありませんが、代理も可能です。受取人と保険料負担者の関係によってはかかる税金が異なるので注意しましょう。
 

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