2019.10.9
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資産運用

保険を賢く活用する 生命保険料の上限と控除の使い方

(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)
(写真=Rawpixel.com/Shutterstock.com)
生命保険料は所得から控除されますが、金額には上限があります。これを知らずに生命保険に加入してしまうと、後の節税につながりません。効率的な節税のためには、生命保険の種類や控除の限度額を知ることが大切です。そこで本稿では生命保険の種類とそれぞれの限度額や、控除の際の注意点について説明します。

生命保険は加入前の検討が不可欠

保険と聞くと多くの人が、万一の際に支払われる保障と感じる人が多いのではないでしょうか。一方で保険は節税になるという側面もあります。資産形成を考えるのであれば、節税対策としての保険も活用していきたいところです。生命保険料の控除対象となる保険契約には「一般的な生命保険」「介護医療保険」「個人年金保険」の3つがあります。

一般的な生命保険は終身保険や養老保険などです。また介護医療保険はがん保険や障害保険、個人年金保険は税制適格特約がついた個人年金保険になります。ただし生命保険の控除を受けるには条件があるため、自分の保険が該当するのか確認が必要です。例えば、個人年金保険の場合は以下の3つの要件になります。

1年金の受取人が、払い込みをした当事者もしくは配偶者であること
2当該保険料を10年以上支払い続けていること
3受取時の年齢が満60歳以上で、10年以上の定期か終身年金であること

そのため所得控除を受けることを前提とした生命保険に加入する際には事前に入念な検討が不可欠です。「災害割増特約」や「障害特約」などは所得控除の対象外となるため、こちらも加入する前によく調べておくように心がけましょう。

生命保険の控除額には上限がある

控除の対象となる生命保険は加入した時期によって「新制度」「旧制度」に分けられ、それぞれに制度が異なります。具体的に2011年12月31日以前の生命保険が「旧制度」、2012年1月1日以降の生命保険が「新制度」です。旧制度には介護医療保険がなく生命保険と個人年金保険のみです。これらはそれぞれに所得控除の上限額が定められています。

例えば新制度の場合の上限額は各4万円、旧制度の場合の上限額は各5万円です。また新旧および各種控除を合計した上限額は最高で12万円になります。

控除を賢く活用するには

生命保険の所得控除を賢く活用するには押さえておくべきポイントがあります。生命保険は、「契約者」「被保険者」「受取人」の3者を契約時に設定することが必要です。例えば妻が契約者で、夫が被保険者、子どもが受取人の契約をしたとしましょう。この場合、生命保険料控除の対象は保険料を支払っている契約者である妻になります。

そのため、妻の生命保険を夫の生命保険料控除に含めることが可能です。先に述べたように生命保険には上限がありますが、逆に上限の枠内であれば、妻の生命保険を夫の所得から控除するなど、上手に活用することでさらなる節税を図ることが期待できます。

生命保険料控除の際は更新に注意しよう

生命保険料の所得控除を利用する場合は保険の「更新」について注意が必要です。生命保険は1年単位などの一定期間で更新されるものも少なくありません。このような生命保険は期間の満了後、自動で更新されるものもありますが、更新は該当する期間で一度終了し、その後、新規で契約が締結されてしまうものもあります。

このため加入時が旧制度であったとしても、更新日が新制度の日時以降である場合、控除額の上限が新制度のものとなるため注意が必要です。

制度を知って効率的な節税を

多くの人が加入している生命保険は、加入した時期によって新制度や旧制度など所得控除対象となる内容が異なります。そのため自分の保険契約がどちらの制度になるのかの確認は重要です。所得控除の上限額の枠を上手く活用することで節税効果も期待できます。生命保険料控除の制度をしっかりと把握したうえで申告漏れがないよう保険の見直しなども検討してみましょう。
 

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