2019.9.9
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資産運用

ポートフォリオを最適化!生命保険がいらない理由とは

(写真=ssguy/Shutterstock.com)
(写真=ssguy/Shutterstock.com)
発表後、世間を大きく騒がせることとなったのが金融庁ワーキンググループの「高齢社会における資産形成・管理」という資料です。この中にもあったように、老後の資産形成に必要な額は約1,300万~2,000万円といわれています。また別の資料では、約1,500万~3,000万円必要などと言及されていることもあり、現在の生活水準にはよるものの、将来資金として用意しておかなければならない金額は、決して少なくないことは明らかでしょう。

そこで求められるのが、資産形成への早期着手です。できるだけ早く資産形成を開始することによって、無理のない範囲で老後資金を蓄積できます。その際、意識しておくべきなのは、個々人の状況にあったポートフォリオです。きちんとポートフォリオを組み、計画性のある資産形成を行えれば、将来不安も解消されることでしょう。そのときに考えておくべきなのが、加入者も多い「生命保険」の取り扱いです。

「かんぽ生命事件」で揺れる生命保険の存在意義

2019年7月かんぽ生命保険の販売を受託している日本郵便が、顧客に重要情報を伝えることなく契約していたことが明らかになりました。調査の結果、両社は数年間にわたり、2014年からの5年間で約2万4,000件もの契約者に不利な条件で保険契約を結ばせていたことが分かったのです。また一連の不祥事による不適切販売は最大9万件以上とも報じられており、不正体質が浮き彫りとなりました。

その背景にあったのは、現場社員に課せられていた過剰なノルマだといわれています。社員が営業活動に限界を感じるほど厳しいノルマが設定されていたのです。こうしたビジネスモデルを目の当たりにすると、対面型で販売されてきた生命保険そのものの価値すら疑われても仕方がないといえます。

生命保険がいらない3つの理由

将来の資産形成およびポートフォリオから考えると、生命保険は本当に必要なものなのでしょうか。端的に表現すると最低限の資金があり、また社会保障制度や投資によって十分な備えができるのであれば、無理に生命保険に加入する必要はありません。何も考えずに生命保険に加入すると、それが結果的に資産形成を悪化させてしまう可能性もあります。以下、3つの視点からその理由を考えてみましょう。

資産運用で準備できる

資産運用は、将来的に必要となる金額から逆算し、月々の投資額と利回りを求めつつ投資商品を選択していくのが基本です。そのため、もしものときの備え(3~6ヵ月分の生活費など)が用意できており、適切な資産運用に着手できているのなら、生命保険に加入する必要はないでしょう。なぜなら、もしものときは確保してある預貯金でカバーでき、かつ老後の資金は資産運用によって準備できるためです。

あわせて遺族年金や寡婦(寡夫)控除、児童扶養手当、その他のシングルマザー(ファザー)向け制度なども活用すれば、万が一のときでも問題なく対応することができます。

社会保障制度でカバーできる

また、社会保障制度という観点からも生命保険が不要と言えます。日本には、「社会保険」「社会福祉」「公的扶助」「保健医療・公衆衛生」からなる社会保障制度が整備されており、人生における幅広いリスクがカバーされているのです。その中には、公的年金や生活保護、高額療養費制度、さらには障害者福祉なども含まれており、不可抗力によって生じるさまざまなシーンに対応してくれています。

こうした社会保障制度は、制度の利用方法を知らなければ活用できません。そのため、まずは自治体のホームページなどで制度の種類や内容をチェックしてみましょう。

代替できる投資がある

さらにマンション経営に着手している人であれば、「団体信用生命保険」によって生命保険より手厚いの保障を受けることが可能です。具体的には、借入人となる債務者が被保険者となって団体信用生命保険をかけることにより、死亡や高度障害の際、残った借金を保険金で相殺することができます。つまり、遺族には資産と家賃収入を残せます。これはマンションなどを住宅ローンで購入している人も同じです。

しかも近年では、死亡や高度障害だけでなく3大疾病保障特約などが付加されている団体信用生命保険も提供されています。団体信用生命保険を活用すれば、既存の生命保険に頼ることなく、いざというときの保障を受けることができるのです。

あらためて生命保険を見直そう

このように現状では、資産運用や社会保障制度、さらには団体信用生命保険など、既存の生命保険と同等の安心を担保する方法がたくさんあります。そのように考えると、将来の資産形成を着実に進めていくためには、ムダな生命保険を極力なくしポートフォリオを最適化したほうが得策といえるでしょう。生命保険に加入するべきなのか、そうでないのか……自分の保険内容をあらためて、確認してポートフォリオを最適化してはいかがでしょうか。
 

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